めまい・耳鳴りを訴えられる患者さんが続きました。
一人の方は半年ほど前から悩まされているとのこと。
東京で中国鍼灸を継続的に受けられていて、「ここの場所のコリがなくなるとめまいが治るのでお願いできませんか?」とのこと。
ここの場所、とは・・・
乳様突起(耳の下、斜め後ろ側の骨)前方下際、とのことです。
しかもその東京の鍼の先生にどうすればいいかも聞かれてて、
「単刺でコリまで鍼をもってって、ぐりぐりしてもらっていいですか?」
って
もちろん!!
「わかりました!」
と、応じました。
この方は相当鍼灸受けなれてるとのことなので、しっかり響かせて治療させていただきましたが、
反応点のこりがほぐれてしばらくたつと、
「あ~~、今治りました~~」
と耳閉感が取れたとのこと。よかったよかった~って二人で喜びました
このめまい・耳鳴り・耳閉感などで出る反応点。
中耳炎などの炎症性耳疾患でも出たり、あとのぼせやほてりでも出たり。
私も耳の病気持ってるので、おなじみの反応点なのですね。
あと、めまいや耳鳴り、ひどくなると嘔吐もありますが、そのような方に共通しているのは足の冷え、そしてツボでいうと腎の太谿というツボが力がない、張りがない、ということです。
治療法としては、反応点の固いこりをほぐすとともに、太谿に補う目的でお灸をしたり、あと、気を下に下げ気の巡りもよくするため、足の厥陰肝経のつぼ、曲泉や大敦もとっています。もちろん、反応があるのを確かめて、ですが。
身体の横ライン(耳なので)のバランスをとる、ということで、外関(耳の下の筋肉がこってるとすじのような張りが出る)臨泣のツボもとります。
さてさて、治療していくうちにすっきりした~、楽になった~。。となりますが、その鍼を受けなれている患者さん。
昨日来られて、
「大分調子よくなってきて、ちょっと走ったら体の水回りがよくなったのかさらによくなってきました」
とのこと。実際お身体拝見するとさらによくなってる
(そうなんだよな~~「腎」だよな~)
って感心。腎は東洋医学では色んな働きがありますが、水分代謝も担ってるんですね。
今日の沖縄タイムスについてくる週刊ホームプラザから抜粋しますと。。。
中医学でいう腎とは?
腎の主な機能
1 成長・発育・生殖・老化をコントロール
2 水の代謝をコントロール
飲食したものからまずは「脾」が必要な水と不要な水を分別し、必要な水は上へと運ばれ「肺」から全身にシャワーのようにふりまかれます。
そのあと全身に届けられた水や不要な水はすべて腎へ。腎ではこれらをさらに分別し、使えそうな水分は蒸気にして温めて上へ。不要な水分は尿として排出する、水の代謝の根本を担っています
3 骨・髄・脳の働きを整える
とのことです(タイムリーな記事がちょうど新聞にのっていたのです!!)
腎の機能が落ち、耳の中に不要な水(水毒)がたまることからめまいや耳鳴りがおこる。そして同じように、下腹部や足が冷えたり、疲れがとれないかんじになったり、太谿のツボや下腹部の張りがなくなったりするわけなんですねえ。。。
治療と合わせ、運動も組み合わせることでより「水」の巡りがよくなられた、というお話でした
季節の変わり目、みなさまどうかご自愛ください。