2013年11月26日
頸の痛み

20代後半のSさん。
二年前から左後頭部から首筋の痛みに悩まされているとのこと。突然はじまり、レントゲンやMRIなど検査しても異常がなく、お医者さんから首の筋肉が弱いからではないかと言われ半年間リハビリに通うも効果なかったとのこと。
朝起きてすぐから一日中首の痛みや手のしびれを感じるとのこと。
その後腸の調子も悪くなり、よく下痢するとのこと。病院では過敏性腸症候群といわれたとのこと。
座ってもらうと左肩が挙がり頸椎7番がやや左に回旋してる。それを補正するように頸椎二番が右に回旋。
頸椎のバランスがかなり崩れている様子でそれに伴い自律神経を失調し下痢などの症状も出ているのではと推測。
症状が長期にわたりかなりきつい様子なので、左上になってもらい銀のてい鍼(当てるだけの鍼)で頸椎周囲の緊張部位の張りをとっていく。少しずつゆるみがおこってくる。
そのまま股関節周囲の緊張をとり、横隔膜をゆるめ呼吸しやすくすることで肩の緊張をとる。
仰向けになってもらい脈やお腹をみる。
沈んで固く打つ冬らしい脈。痛みを示す緊脈(ピンと張った弦のような脈)も出ている。
気を下腹に引くように足のツボをいくつかとる。
歪みの調整として右股関節をゆるめる。
仰向けで頭蓋骨の調整。全身でふくらみちぢむ呼吸を感じながら。手足がかなりバタバタする。
ゆるみがおこると神経反射のようなものがおこり、意志とは無関係に手足が動いたりすることがあります。
うつぶせになってもらい、上位胸椎も緊張部をゆるめていく。
おしまい。
二回目は四日後くらい。
一度目の治療で左側の痛みがなくなったとのこと。
だけど、今度は右首に痛くなる前の前兆のようなものをかんじ、こわくなったとのこと。
身体がバランスを取り戻す過程でそのようなことがあることを説明。
体を診るとずいぶん緊張がとれてきている。
一度目と同じような治療。
三回目(一週間後)
右の痛みはなくなったとのこと。ただ左側が痛みが消えていたものがまた出てきたとのこと。
体を見ると冷えが入り風邪をひいている様子。
体調を崩し、痛みが出たのかな?とお話しながら風邪の治療もプラス。
4回目(一週間後)
ずいぶんよくなったとのこと。たまに右首に違和感が出る、とのこと。
体を見てみると、ほんとほんと。大分いい。頸椎がバランスをほぼ取戻し、しなやかさがよみがえってきた感じ。
これで一区切りついたなあ、という印象。
症状が長引く中、患者さんは結婚、新生活を控え、なんとか治したいとの気持ちで来てくださったとのことでした。
身体がきついとき、自費治療してもいつ治るのか、とか、さらに悪くなったらどうしよう、など考えて、早く治したいと焦る気持ちはありつつもなかなか鍼灸や整体は利用しにくいものです。
勇気を出して来ていただいて、初回の治療時、治るかもしれないと希望を感じ、「もう一生治らないのかと思ったりしていました」とほろりと涙をこぼされていました。
病気というものはプライベートなものだし、自分の弱点というか、深部の領域に入ることだと思います。
今まで不安や辛い思いを一人抱え、意を決して治療に来られた方が心情を吐露する過程で。あるいは体が緩みほっとして、、、など。
患者さんがほろりとなる場面がよくあります。
中でも、頸椎のバランスを崩して頸の痛みや違和感、頭重感や手のしびれなど様々な症状が出ている方が、本当に辛かった、しんどかった、と涙される場面に多々遭遇してきました。
頸椎のバランスの崩れは何より頭を支えるのに支障をきたします。
私たちの頭ってとっても重たいんですよね。
普段何も気にせずこんなに重い頭を支えてる、すごいことなんだなあ、と思います。
私も耳の持病があり、手術もして頭蓋を削ったりしてるので、頭や首肩の違和感はよく出ます。
鬱陶しいだけに、治療して楽になるとほんっとに爽快!
頭かる~いって、ね

是非是非、頚の痛みや違和感に鍼灸整体治療、お試しください

Posted by そうや晶 at 21:55│Comments(0)
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