2013年02月19日
東洋医学は「治さない医療」

鍼灸界のドン、藤本連風さんが、
「東洋医学は何もしない医療。
バランスの崩れを治すんだけれども、自然に治ろうという修復過程の中で少し援助するだけ。極端に言ったら医療の中で一番弱いと思う」
と、西洋医学と比べた話の流れでしょうか、「連風の玉手箱」というところでおっしゃっていて、
一部を抜き出して言うのもなんなんですが、
いいなあ~~

(詳しく見てみたい方は以下のサイトを見てみてくださいね!
http://www.sankei-kansai.com/2012/12/01/20121201-062908.php)
藤本連風さんというと、学生時代、伝統鍼灸学会で一度だけ生連風さんのお話を聞きました。
とにかく、雰囲気がすごい方なんです。
長髪をオールバックにして後ろでしばってて、ピシッとしたスーツで登場。
以前から馬を飼ってるとか乗馬が趣味とか。
なんかいろいろ噂話を聞いていたので、
(お!あれが連風だ!ポニーテールだよ!)
なんて芸能人を呼び捨てするみたいに、興味しんしんで友達とうわさしてました。
お話も、
瀕死の意識不明、危篤状態でICUに運ばれた人に、じっくり中脘(ちゅうかん)の鍼一穴でよみがえったとか。。
そういうお話しで、
他の人の話全然覚えてないんですが、これだけはしっかり

なので、まあありとあらゆる疾患、死に向かう人(みんなですけど直前って意味で)、ほんとに西洋医学が匙を投げたたくさんの患者さんを救ってこられている、ということで、鍼灸臨床家として知らないものはいないという、くらい有名な方なのです。
その方が、上記のようにおっしゃっている。
体の「すごさ」を鍼で実感されてる方のおことばだなって思いました。
だけど、私のようなへっぽこ鍼灸師からして、すごいな~~と思う先生方(鍼灸でも整体でも)は
一様に上記のようなことをおっしゃるんですよね~~
ほんとに、
「私が治す!」
とか思うとだめなんですよね。。。
気合たくさん入れて(こうなったら患者さんにとっていいはず!)と立ち向かっても、
宇宙の一部、地球の一部、大自然の一部であるところのその方のカラダにできることなんて。。。
孫悟空じゃないですけど、お釈迦様のてのひらの上で暴れまわるようなもんなんよね。。。
私なんてもう我が強い方ですのでねえ

なんとか今良くしたい!やるぞ~~
みたいな気持ちが知らない間に出てきて、自分自身の体に緊張を生み出すこと、多々あります。
(最近感じてるのは、具体的には奥歯に少し緊張感が出て、眉間の中の方も緊張してきたり。あるいは集中して自分の姿勢が大いに崩れてるときはそのような状態)
そのたびに、
(おおっと)
と気づいて仕切り直し、と。
治療中一番気を付けてることがそれなのです。
(私、気張るな。リラックス)
ってかんじ。
自身がリラックスすることによって見えてくるもの、見えてくる患者さんの状態をただ見る、と。
そうすると。。。患者さんのカラダで「治癒」が立ち上がってくる、と。
う~~ん!

「治さない医療」を深く、患者さんと一緒に味わっていきたいです

Posted by そうや晶 at 00:13│Comments(0)
│東洋医学ことはじめ